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ニューヨーク 観光スポットめぐり その2

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自由の女神を後にして、立ち寄ったのはエリス島
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このエリス島は、1892~1954年まで移民局があったところで、現在は移民博物館となっています。
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アメリカといえば、移民の国ですが、
エリス島に移民局が設けられていた約60年の間に1200万人もの移民がアメリカに上陸したそうです。
現在のアメリカ国民のおよそ3分の1にあたる人の祖先は、このエリス島から入国したといわれています。
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博物館には、そんな移民に関する説明があり、ヨーロッパから船で渡ってきた移民の中には病気を患っている人もいて、このエリス島に一時抑留され、中には家族と引き離され、強制送還させられるケースもあったことを知りました。
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たくさんの移民がやってきた時代。
受け入れる側からすれば、病気だったり、身元が明らかでなかったり、国のためになるかどうかわからない人を、おいそれと受け入れるわけにはいきません。
受け入れる側の事情もわかります。
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しかし一方で、このエリス島にやってきた移民の気持ちを考えると複雑です。
貧窮や宗教的迫害など、事情をかかえて祖国を離れる決意をし、自由の国・アメリカで幸せをつかもうと はるばるやってきた人たち。
特に、このエリス島に上陸させられたのは、三等以下の客船の乗客だったそうです。
一等、二等に乗れるような富裕層は船内で簡単な入国審査があるだけで、直接ニューヨークに上陸できたのだそうです。

貧しさや苦しみを経て、ようやく、その苦境から自由になれると信じて、アメリカにやって来たのに・・・。
ふと、博物館のホールの窓の外に目をやると、自由の女神がモノクロームにかすんで見えました。
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これまでエリス島のことを全く知らなかったのですが、たまたま今回の旅でその存在を知りました。

そして帰国後、このエリス島が登場する映画「エヴァの告白」が公開されるのを知り、観に行ってきました。
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物語は1921年1月、戦火のポーランドを逃れ、ニューヨークにやってきたエヴァと妹が、エリス島で入国審査を受けるところから始まります。
長い船旅の最中に肺を患った妹は、入国審査のドクターに見つかり、エリス島内の施設に隔離されてしまいます。
妹を救うため、エリス島で出逢ったある男に導かれ、エヴァは娼婦に身を落としていく・・・という話なのですが、
1920年代の禁酒法時代、闇で酒を売る店やそこで行われるショービジネスの世界が描かれていました。

20世紀初頭のニューヨークといえば、マンハッタンの高層ビルの建築も始まっており、現代の繁栄の礎ともいえる時代です。
そんな中、低賃金で働かされていた移民やマフィアの世界など、光あるところには影もある、
その影の部分に行かざるを得なかった移民の辛さや苦しみを思い知らされる映画でした。

邦題では「エヴァの告白」ですが、原題は「THE IMMIGRANT」ずばり、「移民」です。
この映画はフィクションですが、監督がジェームズ・グレイ(1969年生まれ、ニューヨーク出身)という人で、彼の祖母はロシア系ユダヤ人なのだそうです。
その祖母は1923年にウクライナ(当時はロシア)からアメリカに移住した人で、祖母から聞いたエリス島での話、アメリカになじめなくて辛かった話を基に、この作品を作ったのだそうです。
リサーチを重ね、できるだけ当時のエリス島の様子、移民の様子を忠実に描いたということです。

ちょっと自慢っぽくなりますが、
映画の中で、「あれ?ここ、観たことあるな~」と思う場所が出てきた時、「あ~、監督がユダヤ系移民だから、たぶんユダヤ人が多く入植したロウアー・イーストサイドあたりかな~」と思えたり、
ポーランド人であるエヴァの親戚がマンハッタンではなく、ブルックリン橋の向こうに住んでいるという話が出てきた時には、ブルックリンの方へ行ったときに「この辺はポーランド系移民が多い」なんて聞いたことを思い出したり、
何より、映画の冒頭で移民博物館のホールの映像がど~んと出てたとき、「そうそう、まさにここだった~」と思えたり、行ったからこそ、感慨深く観られる映画でした。
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情報機器の発展で、今や家に居ながらにして いろんなところに「行った気になれる」時代ですが、やっぱり現地に足を運び、自分の五感で感じてこそ、得られるものがある
だから旅は楽しいのだと、この映画を観て、改めて思いました。

ちなみに、映画といえば、先日のアカデミー賞で作品賞を受賞した「それでも夜は明ける」は黒人奴隷の問題を扱った作品です。
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移民博物館には、黒人移民のこと、奴隷制度のことも紹介されていました。


ニューヨークと言うと、華やかな部分に目が行きがちですが、
その華やかさを支えてきたのは、移民に端を発する様々な人種の人々であり、彼らが送ってきた苦悩の日々にも目を向けることを忘れちゃいけないなぁと思います。
移民の歴史を今に伝えるエリス島。今回の旅の中でも特に心に残る場所でした。
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by a-nekotabi | 2014-03-27 00:28 | ニューヨーク
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